満開のサクラと共に──「母の突然の旅立ち」。


サクラが満開になるのを待っていたかのように
母が突然旅立ってしまった。
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あまりに突然のことだったのでまだ実感がわかないのだけれど
人の命というものは本当に儚いモノだ。



先週末に家の中で転ぶまでご飯も食べ、普通に会話ができていた。
23日の市議選にも出かけ、大事な一票を投じてきたばかりだった。
転ぶ2日程前には何か美味しいものが食べたいとお鮨屋さんに出かけたばかりだったのに。。。

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貧血を起こしたのか、タイミングが悪かったのか、家の中で転倒。
訪問看護師さんにきてもらうと「大腿骨が折れているかもしれないので救急要請しましょう!」とのこと。
病院で検査したところ、やはり折れていて、痛み止めを点滴されながらの入院となった。
この時はまだケロッとして(痛みはあったと思うが)、「まだ家に帰れないの?」などと
普通に会話できていた。





地元屈指の大病院に搬送されたので気持ち的には安心していたのだけれど
ドクターの説明によると大腿骨を骨折すると、体内で大量出血が起こり、
心臓や肺が弱ったり、足を動かさないことによる「静脈血栓塞栓症」(エコノミー症候群)が
起きやすくなるのだそうだ。高齢者の場合は骨折後の急性期をどう乗りきるかが
特に重要で、失血量が多いので輸血をしてからの手術になります・・・と説明を受けた。


そして手術に耐えうる体力がある場合は、極力、手術(ボルトなどを入れて繋ぐ)した
方が「耐えがたい痛み」からは解放されるという。
手術しない(もしくはできない)場合は、ベッドの上で一生、寝たきりで
「耐えがたい痛み」に苦しむことになるのだそうだ。



老い先が短いとしてもそんな耐えがたい痛みに耐えながら「寝たきり」で過ごすなんて
かわいそうすぎる。何よりも母のブライドがそんなツラいことを許すはずがない。



週明けに細かい検査をして、手術に耐えられるようであれば、
火曜か水曜に緊急オペのはずだった。
コロナの影響もまだ続いているようで、面会時間は1日15分と限られている。
お見舞いにいくと、「病院の看護師さんたちは(娘の私よりも)よく気が利いて優しい!」とか
「病院のご飯は美味しくない!」「忙しいのだから毎日来なくて良い!」等々、
いつものへらず口を叩くほど元気になって安心していたのだけれど。。。



翌朝、6時半過ぎに病院からの電話でたたき起こされた。
恐れていた「急変」が起きてしまったらしい。
先生方や看護師さんたちは懸命に様々な応急措置を施して頑張ってくれたが
母が此方の世界に戻ってくることはなかった。。。



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今年も暖かくなったら一緒にお花見に出かけるはずだったのに、私の隣にもう母はいない。
この場所は母が一番好きだった満開のサクラが眺められる場所だ。
涙の向こうに満開のサクラがかすんで見えた。。。
好きだったサクラの季節がこれからはキライになってしまいそうだ。





暗い話をお読みいただき有難うございます。
書くか否かで迷いましたが、心の整理も兼ねて書かせていただきました。
まだしばらくは暗い話題が続きそうで誠に申し訳ありません。。。









Commented by akaiga-bera at 2025-04-07 12:25
こんにちは。
いいねを押したものか迷いました。
寂しいですね。私も25年前27歳の息子を亡くしました。
お友達は時が解決するからと、心配しつつ、慰めてくださいました。
けれどその時は、そんなこと絶対にないと反発さえ感じてしまいました。
今、息子の分も長生きして、楽しい思い出をいっぱい作って、あの世での再開時にいっぱい話をしようと思っています。
そして娘に、私が死んだら寂しいだろうけれど、十分楽しんで仕事も一生懸命やって動き回ってもう休みたいわってことだからと話しています。
人生は疲れることの連続、これ以上がんばれと言われたら、無理!ってときも来るんだよ。と。
お寂しいとは思いますけれど、多分、自分の中にお母さん的な考え方が流れています。
私も母を亡くした時、支柱を失った背高花のように思いましたけれど、色々な場面で、母が登場して、そう母は私の中でちゃんと生きていると感じられるようになりました。
美しい桜をこれからもお母さんの思い出として眺められる日が来ることをお祈りいたします。
Commented by forestkoro1015 at 2025-04-09 17:39
akaiga-beraさま

心温まるコメントを有難うございました。
akaiga-beraさまの可愛い小鳥さんたちの写真を拝見して癒やされております。

なんと!!過去にそのような大変にお辛い体験をされていたのですね。
でも息子さんやお嬢さんへのかけがえのない大切な想いを伺って
自分も僅かづつでも前をむいて歩きだそうという気持ちが少しずつ湧いてきました。

いつも側にいて何でも相談できる「羅針盤」のような存在の母でした。
akaiga-beraさまがおっしゃる通り、これからも母は自分の中にずっと生き続け
様々なシーンで羅針盤としてのチカラを発揮してくれそうな気がします。
そう、美しいサクラに罪はないですものね。八つ当たりはヤメにします。
色々と有難うございました。心から感謝しております。

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by forestkoro1015 | 2025-04-06 17:51 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)

美味しかったもの、楽しかったこと、旅の思い出などを徒然にご紹介します。


by forestkoro1015