仏教・神道・キリスト教が共存した小さな漁村集落。──「崎津集落」をそぞろ歩く。(初夏の天草紀行 vol.6)
2023年 07月 10日
前編で紹介した「崎津教会」の向かい側にあるのが、「崎津資料館 みなと屋」だ
(入場料100円)。
ハルプ神父のお墓だったよう。。。
お社はこのような感じらしい。
サンセットスポットとしても人気の此方は、マリア像の向こう側に夕陽が沈む光景が
この美しい天草の夕陽の前に、もう言葉はいらない。。。
1936年に建てられた旅館「みなと屋」を改装して2016年8月にオープンした
崎津の歴史を伝える2階建ての資料館だ。
※写真は借り物です。
昭和初期の崎津は、海産物や隣町の木材や木炭などの交易によって栄え、
街中には旅館や木賃宿が建ち並び、昼間から三味線付の宴会が開かれるなど、
かなり繁栄していたそうだ。
資料館1階には当時の様子を偲ばせるジオラマが置かれ、当時の面影を感じることができる。
一方、2階にある展示室は、「隠れキリシタンの里」というテーマで、
メダイ(メダル)、アワビ(模様がキリストを抱いたマリア様に見えないこともない)や
古銭などの信心具、それらを隠した柱、
羽を持つ石造物「ウマンテラさま」、上部に神道のしめ縄、下部に
隠れキリシタンの飾りをつけた正月飾りなど、
布教から潜伏時代の信心具が色々と展示されていて興味深い。
撮影は禁止!
「みなと屋」を出て、観光案内所の向かい側にある「崎津諏訪神社」へ。。。
土産店や飲食店が並んでいるが、やはり海沿いの街だからだろう。
「干物店」が多いようだ。
上を見上げるとマリア像(?)のような像が見える。
その横に「崎津諏訪神社」の鳥居と階段がある。
神社自体は1647年の創建とされる。
禁教時代、潜伏キリシタンはこの神社の氏子となり、参拝の際には密かにオラショ(お祈り)を
唱えるなど、密かな信仰を守るために、重要な役割を果たしてきた場所だそうだ。
1805年に起きた「天草崩れ」では、崎津の全住民の72%が潜伏キリシタンだったそうで
それぞれに十字架やメダイ、仏像などを所持していたため、
それらの信心具を差し出すように指定された場所でもあった。
が、当時、「絵踏」をしていたことなどを理由に「心得違い」と認定され、
重罪にはならなかったという。
本来なら参詣したいところだったけれど、本殿まではかなりの階段が続く(汗)。
AMに天草松島ハイキングにチャレンジしていなかったら「楽勝!」だったが、
すでに足は悲鳴をあげていた(筋肉痛)ので遙拝で済ますことにした。
(※写真は借り物です)
上から見るとこのような感じらしい。
写真の行列が続いている道の先に「崎津教会」と「みなと屋」などがある。
ちなみにこの「崎津諏訪神社」も世界遺産エリアに含まれるのだそうだ。
さらに、このようなサイン(看板)を見つけてしまった(汗)。
「505段」の階段を登り切った先には、眼下に美しい天草西海岸の絶景が広がる
素晴らしい景色が楽しめる「チャペルの鐘展望公園」(標高93メートル)があるという。
東シナ海や羊角湾も一望できるらしい。
※写真は借り物です。
505段はもうとても無理なのであきらめることに(笑)。
さて世界遺産「崎津集落」も堪能したので(少しカットしたが・笑)、
〆としてクライマックスの「海上マリア像」を探しにいく。。。
海に向かって立つ、岬から船を見守るマリア像だそうだ(1974年竣工)。
航海安全や大漁祈願を込めて、海の上から手を合わせる漁師も多いという。
Google先生の指示でクルマを走らせる訳だが、これが全然、どこにもない(汗)。
「目的地に到着しました!」という場所が下記の写真。。。
「うそこくでねーっ!!」と毒づきながら周辺を探しまわる(笑)。
もしかしてこの岬の裏側???
発見っ!!
が、ちょっと電信柱だかアンテナ(?)が邪魔。
さらに走って激写(小さいけれど)。
うーん、もうちょっと美しく撮りたい。。。
さらに崎津集落の方に戻ると、このような撮影スポットが設けられていた。
地味すぎてわからなかったし、Google先生は教えてくれなかったし(汗)。
「天草夕陽八景」のひとつとして知られているそうだ。
↑のサインにはご丁寧に夏至や冬至、春分や秋分の日の日没の時間と大体の沈む場所が
記されている。
ちなみに6月の夏至の頃の日没は19:30。
この写真を撮影した時間が17:30頃なので、あと2時間近く待たなければならないことになる。
これから本渡にあるホテルまで帰らなければならないし、国道ではあるけれど
帰りは結構な山道だ。
という訳で、この日はあきらめて帰ったのだけれど、翌日、ロザリオ館で
ラッキーなことに「マリア像と夕陽」の美しいポストカードに遭遇した。
さてさて本渡のホテルに帰ろう。。。
by forestkoro1015
| 2023-07-10 14:37
| 熊本関連
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