松本の名店で一杯！──「そば処 浅田」（早春の松本&長野紀行 vol.8）

松本は周囲の山々から湧き出る清らかな水を地下にたくわえた町として有名で

松本の水は「名水」として国からも認められている。

町のあたらこちらに湧水スポットがあり、マップを手に湧水めぐりを楽しむこともできる。

此方はお城のすぐ近くにある「大名小路井戸」。　

水は飛び上がるほどに冷たく、そして清らかに澄んでいた。

水が美味しいということはお酒やお蕎麦（お米は寒いからどうなのだろう？）も美味しいということだ。

という訳で松本のお昼はお蕎麦をいただくことにした。

上土通りから例の「松本市美術館」の横を通って13分ぐらいだろうか。

上品な蔵造り風の「そば処 浅田」さんに辿り着いた。

お座敷席もある店内は松本民芸家具を用いた、天井も高い落ち着いた空間。

あまりメニューが多くないが、美味しい蕎麦を提供したいという店主の想いが感じられるお店だ。

「お好きな席にどうぞ！」ということなので、窓際のテーブル席へ。

「わさび醤油漬け」（200円）や「地味噌」（300円）などのおつまみを見ると

ついつい昼酒などが嗜みたくなる（笑）。

という訳で「大信州」（900円）を所望。

此方は「ぬる燗」がオススメとのことで、錫の酒器に入って登場した。

信州を訪れていただいた中では一番好みのテイスト。

上品な辛口系でスッキリとした洗練された味わい♪

蕎麦前としていただくには程よい感じのボリュームも良い。

頃合いを見計らって声をかけるとお蕎麦（ざるそば）が登場する。

此方のオススメは長野県下條村の親田辛味大根でいただく食べ方とのこと。

辛いだけでなく柔らかな甘味を残す美味しい辛味大根だ。

風味豊かで端正なそばだ。

打ち方も揃っていてこだわりを感じさせる。

白で統一された器類までもが余計なものを一切廃しているようで潔い。

大盛りがないのはそばが風味を損なってしまうためとか。。。

ツユはいささか辛口のような気もしたが、そば湯まで美味しくいただけた。

なお、私たちが言われた訳ではないが、店主自らも蕎麦をテーブルに運び

「風味が落ちるのでできるだけ早く召し上がってください！」と客に伝えている。。。

その店主の想いを打ち消すかのように、関西弁全開の女子二人連れが

大きな声で会話をして店内の雰囲気ぶちこわし（呆）。

肝心の美味しいお蕎麦はザルの上でどんどん風味を失っていく。。。

店主の蕎麦に対する深い想いを汲み取れないような客は、この店には相応しくない。

ごちそうさまでした☆

●浅田（あさだ）

長野県松本市深志3-10-11

0263-33-0826

ＪＲ松本駅からあがたの森通りを歩いて10分程度

ＮＨＫの先、「美術館西」交差点を右折（松本駅を背にして）

車の場合は、一方通行に注意

11:30～16:00（売り切れ次第閉店）

日曜、月曜休み。臨時休業有、長期休業有（冬季）

30席

駐車場　6台分店舗敷地内 一杯のときは隣にコインパーキング有(20分100円)

1995年オープン