「SHE SAID/シー・セッド その名を暴け」@シアタス調布


※本日二本目の投稿になります。




朝イチで観てきたのは「SHE SAID/シー・セッド その名を暴け」


アメリカ映画界の大御所、ハーヴェイ・ワインスタインがおよそ30年の間に
その権力を利用して有名俳優、自社従業員に対して行い続けてきた性的暴力に対して
敢然と立ち向かい、沈黙を守り続ける被害者たちに取材を続けて記事にした
ニューヨーク・タイムズ紙の女性記者たちの取材の裏側や記事にするまでの
葛藤を描いた見応えある作品。
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最初は頑なに口を閉ざしていた被害者たちが、彼女たちの行動や説得に勇気づけられ
記事の信憑性を高めるための実名報道に次々とOKの返事を出していくプロセスは圧巻。



彼女たちが綿密な取材のもとに書き上げ、やがて公のもとにさらされたその記事は
大きな反響を呼び、アメリカ映画界だけでなく、世間のを揺るがし、多くの女性たちが
声を上げ、「#Mee To」という社会運動へと繋がっていった。


さらに彼女たちの記事は書籍化され、ピュリッツァー賞も受賞。


被害者の女性たちに会社の経費を使って示談金を支払い、契約書を交わして黙らせてきた
ワインスタインは23年だかの禁固刑を受けて刑務所に収監されたという。


「有名になりたい」「映画界で働きたい」「映画に関わる仕事がしたい」。。。
権力と富を持つモノが、その立場を利用して女性をモノのように扱い、精神的・肉体的に
屈辱や心理的恐怖を与える。
「NO」といえば、役をおろし、仕事を奪って、悪い噂を流し、業界では働けないようにする。
一体、どれほどの女性たちが彼の毒牙にかかってきたのだろうか。。。


実際、作品中でも、次から次へと被害者が登場して、どれが誰だかわからなくなるほどだった(汗)。
が、これが30年にもわたって暗黙のうちに続けられてきたハリウッドの実話だというのだから
実に恐ろしい話だ。


実際、日本の映画界でもワインスタインと同じようなことをしている監督がいるらしい。
ハリウッドほど大騒ぎにならないし、伊藤詩織さんのようにレイプ犯がのうのうと
元総理に庇ってもらって罪を認めずに平気な顔をして普通に生活しているという
信じがたいケースもある。



詩織さんのように、声を上げて立ち上がる勇気を持つ人はまだ日本ではごく少数だ。
社会でも、職場でも、性的な嫌がらせをされても無視するか、苦笑いして済ますしかない。
そんな時代を自分も生きてきてしまったことが心苦しい。



「本当の問題は性の加害者を守る法のシステムにある」という台詞が心に残る作品だった。。。



※オススメ度:☆☆☆☆★(4.5)



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by forestkoro1015 | 2023-01-15 18:25 | 映画作品・TV作品 | Trackback | Comments(0)

美味しかったもの、楽しかったこと、旅の思い出などを徒然にご紹介します。


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