国の登録有形文化財でいただく串揚げ。──「はん亭 根津本店」
2011年 02月 07日
過去と現在が混在する街、根津。
その街並みを象徴するかのようにこの店は静かに佇んでいる。
1970年創業の「はん亭 根津本店」さんである。



大正初期に建てられた総けやき造り木造3階建ての日本家屋は、凛とした面持ち。
国の登録有形文化財としても知られる立派な佇まいのお店だ。

白い暖簾をくぐると昔ながらの急な階段を上って3階の静かなお席に通された。

窓からの景色は下町の瓦を風情豊かに映し出す。
メンバーが揃うまで一人ノンビリと静寂の中で焙じ茶をいただく。

やがて三々五々とメンバーが集まってきて当夜の宴会がスタートした。
まずは「とりビー」で乾杯。
此方のお料理は「串揚げ6本、お通し2品、生野菜」がセットになった
「一の膳」(2,835円)からはじまる。
まず、お通しの「焼き茄子豆腐」と「生野菜」が運ばれてきた。
ほんのりと甘いゴマペーストのソースが食欲を刺激する。

生野菜はぶつ切りのキャベツ、人参・大根のスティック野菜などなど。
これらのお野菜はお代わり自由!一番左側の肉味噌をつけていただくのだそう。

そして、定番ものと季節ネタを組み合わせた串揚げは、3本ずつ2回に分けて登場する。
最初の3本は
・えびのしそまき(定番)
・松茸
・谷中生姜の肉巻き(定番)

次の3本は
・さんま
・ハスの肉詰め(定番)
・トコブシ(だったかな?)

それぞれのネタに合わせてスダチやレモンが添えられている。
旬を先取りした「松茸」と「さんま」はやはり絶品。
フンワリと軽く上品に揚がっているのが此方の特徴かもしれない。
串の1本1本にそれぞれの素材の旨みが凝縮されているような感じだろうか。
「定番」の3本もさすがに自信作だけのことはある。
小さなえびに紫蘇を巻いたり、谷中で採れたことに由来する「谷中生姜」に豚ロースを巻いたり、
歯触りがシャキシャキっとしたハスにカレー風味の牛肉を詰めたりと、
そのアイデアと手間ひまかけた小技が、それぞれの串のおいしさを
さらに際立たせていたように思う。
「とりビー」から「芋焼酎」(しかもボトル!)に移行して、宴たけなわ(!)
なのだけれど、お上品系の串揚げ6本セットでは全然足らないっ(汗)。
予定通りに「二の膳」(別の串揚げ6本/1,365円)の追加をお願いする(呆)。
ちなみに半分の3本追加(735円)、1本追加(525円)などの追加も可能とのこと。
一応、お店としては「六の膳」(36本!)までの追加が可能らしい。
ご興味がおありの方は是非っ!!
おっと本題に戻ろう。
お通し2品目の「穴子とトマトの南蛮漬け」は組み合わせがユニークなものの、
思っていた以上に爽やかな味わいのお通しだった。

最初の3本は
・太刀魚
・生麩(定番)
・牛肉チーズ(定番)

次の3本は
・エリンギ(アンチョビ)
・オクラ
・烏賊(定番)

「生麩」の上にかかっているお味噌は季節によってチェンジしていくのだそう。
当日はナッツ風味だったかな(忘)。ねっとりとした食感が◯。
「烏賊」は「ウニソース」が合わさって「ただの烏賊」ではない(笑)。
「エリンギ」と「オクラ」も洋風アレンジでのなかなかユニークな仕上がり。
予め味つけが成されているらしく、「二の膳」の串は何もつけないでいただく。
「太刀魚」も先ほどの「サンマ」同様、お魚をいただいているというよりも「お肉?」
という感じでカラリと揚がっている(驚)。
全体的にちょっと「目からウロコ」的な軽くて上品な味わいの串揚げだった。
もう少し頑張れば、あと3本ぐらいはいただけたかな(笑)。
大正初期に建てられたという由緒ある佇まいの中で、友人たちとゆるゆると
談笑しながらいただく上品な串揚げも時には悪くない。
新丸ビルにもお店があるようだが、雰囲気を楽しみたいのなら断然に此方がオススメ。


ごちそうさまでした☆
※文中表記価格やメニュー内容は訪問時のものとなります。
(**220628)
●はん亭 根津本店
東京都文京区根津2-12-15
050-5868-6411
東京メトロ千代田線【根津駅】徒歩2分
11:30~15:00(L.O.14:00)/17:00~22:00(L.O.21:00)
※日曜日は、材料切れにより早じまいする場合あり
月曜休
80席
http://hantei.co.jp/
電話番号:03-3828-1440
by forestkoro1015
| 2011-02-07 10:19
| グルメ・都内・日本料理
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