大石先生の分教場へ。──「二十四の瞳 映画村」(小豆島への旅・その8)
2022年 03月 29日
小豆島2日目の旅スタート!!
最初の目的地は小豆島の岬の突端にある「二十四の瞳 映画村」だ。

今回の旅の動機づけの一つでもあった場所なので訪れてみることにした。

小豆島出身の小説家であり詩人でもあった壺井栄が遺した名作の一つが
小豆島を舞台にした「二十四の瞳」だ。

師範学校を卒業したばかりの大石先生は、島の岬の分教場に赴任し、
入学したばかりの12人の1年生を受け持つ。
その時の「二十四の瞳」が、作品のテーマとなった物語だ。
時代は暗い戦争の時代へと突入し、一度は教職を離れた先生だが
夫を戦争で亡くした先生は代用教員として再び教壇に復帰する。
戦後、開催された同窓会には12人のうちの数名が参加するが
12人の中には戦死して者、戦争によって負傷した者、
家が没落して消息がわからない者など、色々な人生があった。
先生を囲んで、出席者たちは1年生のあの時に撮った写真を皆で見る。
戦争で失明した一人が、それぞれの名前を呼びながら写真の顔の部分を指すが
その位置は少しずつずれていた。
が、先生は「そうね、そうだわ」と頷きながら涙ぐむのだった。。。。
1954年に高峰秀子主演で映画化され、その後も映画やテレビなどで
映像化されているが、子どもの頃にこの作品を読んで以来、島の暮らしや
わずか12人が学ぶ小さな小学校への想像が広がり、大人になったらいつか
訪れてみたいと思っていた場所の一つでもある。

当時小学生だった私でも、「他国との争いごとは二度と繰り返してはいけない悲劇であること」
はとてもよく伝わったし、理解することができた。
人間は何故同じ過ちを繰り返すのだろう。。。
もう一度、原点に立ち戻るべく、今回はるばるとやってきた訳だが、残念ながら
コロナのせいですべてがクローズ(涙)。
この「二十四の瞳 映画村」は、映画のロケセットを改装。
島の風景になじむ木造校舎や映画館などが当時のままに再現されている。

分教場の校庭で鶯が鳴いていた(今年初うぐいす!)がせめてもの救いだろう(笑)。


美しい海の景色とクローズしている門の前で、鶯のさえずりを聞きながら、
平和であり続けることの尊さを思った。。。


by forestkoro1015
| 2022-03-29 11:21
| 香川関連
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