「ドライブ・マイ・カー」@kino cinéma立川髙島屋S.C.館
2022年 01月 19日
昨年8月の公開以来、気にはなっていたのだけれど、村上春樹原作ということで
観ることを少し躊躇していた作品(笑)。
来月、DVDとブルーレイが発売されるらしい(TSUTAYAで先行レンタルあり)ので
それまで待とうかとも思ったのだけれど、カンヌ国際映画祭で日本映画初となる「脚本賞」をはじめ
4冠を獲得したということで、是非、映画館のスクリーンで観てみたいと思って出かけてきた次第。。。

※以下ネタバレありなのでご注意ください!!
とにかく長い(179分)作品ということで気合いを入れて臨んだが、観終わってみればそれほど長さは
感じなかった。
が、プロローグ(タイトルイン)までの描写がいささか冗長というか、春樹ワールド全開(!)。。。
愛する妻の喪失から2年後、広島で開催される映画祭のシーンから、
ストーリーはこの作品のもう一つの主役、赤いサーブと共に走りはじる。
このサーブの運転を任される映画祭の専属ドライバーとの出会いと交流。。。
なにげない二人の会話が氷を溶かすように、主人公である舞台演出家の心を開き
妻への本当の想いに気づいていく。。。
都会から広島へ。。。海岸線から市街へと自由に伸びやかに走るサーブ。。。
次々と移り変わる美しい映像は、一瞬、ロードムービーをも彷彿とさせる。
劇中に不条理劇の「ゴドーを待ちながら」、チェーホフの「ワーニャ伯父さん」が用いられているのも
面白い。劇中劇と作品中のストーリーが呼応しているのもさることながら、これを
多言語(日本語、台湾語、韓国語等)で演じている。
様々な国の人々が演じる中で、韓国のカップルが一番印象に残った。
そして岡田将生がまた良い。居なくても良いような存在の彼が、圧倒的な存在感を見せるシーンに驚かされた。
ちょっと話を盛り込みすぎて「?」の部分もあったけれど、観終わった後に静かな余韻が残るのは
美しい映像のせいばかりではないだろう。
ラストの韓国のシーンは個人的には好きかも。
ドライバーの彼女も彼との出会いを通して、前向きに生きようと決意したのだと思った。。。
オススメ度 ☆4
by forestkoro1015
| 2022-01-19 19:10
| 映画作品・TV作品
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