製造工程の見学に加え、稀少なモルト原酒などのテイスティングを通して
シングルモルトウイスキー「山崎」の奥深さに触れることができる
「山崎蒸留所ツアー」(有料)は2カ月先まで予約が満杯という
超人気のツアーだが、なんと!!ラッキーなことに
そのプラチナチケットを引き当ててしまった(喜)
今まで何度かチャレンジして、今回ようやく「幸運の女神」が微笑んだ。
【1.いざ、山崎蒸留所へ。。。】
京都から15分ぐらいだろうか。
階段上にある大きな広告が迎えてくれる。
京都と大阪の県境を越え、線路をわたって到着。JR山崎駅も両方にまたがる形で建っているのだそう。線路脇にはポットスチルが!!
左手の建物が受付。真ん中右手の白い建物が山崎ウイスキー館。
受付で名前を告げて1,000円(税込み)の参加料を支払い、ストラップを受け取る。
所要約80分のツアーは1日に5回開催されているそうだが、定員は25名。
【2.ツアー開始前に「山崎ウイスキー館」を見学!!】
13時30分スタートのツアー開始時刻までは時間があるので、ウイスキー館を見学することに。。。
山崎ウイスキー館入口。
1階はテイスティング・カウンター(有料)とウイスキー・ライブラリー、さらに、
サントリーの創業期の物語に関する展示説明、
2階はシングルモルトウイスキー「山崎」の誕生秘話や「山崎蒸留所」におけるウイスキー
づくりのこだわり、長い年月をかけてつくられるウイスキーの製造工程のミニチュア展示、
そしてギフトショップ「IN THE BARREL」がある。
原酒やウイスキーが何千本もラインナップした圧巻の「ウイスキー・ライブラリー」。
何十年経っても凜として色あせないコピーのうまさは秀逸。。。
この広告コピーの前で感動して立ち尽くしているとそろそろ集合時間だ。
【3.サントリー山崎蒸留所 ツアー開始!!】
ツアーの集合場所は、ウイスキーの製造工程の「ミニチュア展示」前だ。
「工場内は暑いので水をたくさん飲んでおいてください!」と注意があったので
脇にあるサーバー(山崎のお水専用)のお水を飲んだら、その美味しいことといったらっ!!
ツアーご一行様はウイスキー館を出て中庭を抜け、工場内のエレベーターに乗りこむ。
中庭のポットスチル。この横にはサントリー創業者の鳥井信治郎と2代目マスターブレンダーの
佐治敬三の銅像が!
工場の脇(エレベーター横)にあったポットスチル。この工場で一番古いものだそう。。。
エレベーターを降りると「もわーっ」とした熱気と発酵の匂いがたちこめた「仕込・発酵室」だ。
濾過した麦汁に酵母を加えて麦汁を発酵させ、
発酵液(もろみ)が作られるのだそう。
発酵槽には木製とステンレス製があって、原酒のタイプによって使い分けているのだとか。。。
続いては、さらに暑い熱気ムンムンの「蒸溜室」へ。。。
「ポットスチル」という蒸溜釜を用いて2回の蒸溜を行い、濃度を高めていくそう。
一見、同じようなカタチをしているけれど、膨らみがあって丸みを帯びたランタン型と
ストレート型(だったかな?)にわかれていて、丸みを帯びた方はスッキリと洗練された味わいに、
ストレートタイプは力強い味わいに仕上がるのだそう。。。
あまりに暑いので蒸溜室は基本的に通り過ぎるだけなのだけれど、運が良ければ、
できたてホヤホヤの新しい原酒「ニューポット」が注がれるのを見ることができる。
無色透明な「清流」という感じの「ニューポット」。。。これで度数は70度ぐらいあるそう(驚)!
「蒸溜室」を出ると大きな扇風機の風が心地良い(笑)。
ここには、生まれたばかりの「ニューポット」のサンプルが置かれている。
まだあまり香りはないそう。。
続いては「貯蔵庫」へ。。。
ポスターで見かけたような記憶があるものの、実際に中に入ると迫力満点!!
自分の誕生年の樽を探そうと思っても、なかなか見つかるものではない(汗)。
順不同に置かれているし!
薄暗い倉庫の中にウイスキーの樽が「これでもかー!!」とばかりにはるか向こうの方にまでに
ずらーーーっと並んでいる。この熟成樽の中には原酒が入っているという訳だ。
その香りもまたすごい。。。まるで「ウイスキーの森」の中に迷い込んだような雰囲気。。。
何でも夏場は発酵・蒸発が活発になるとのことで、結構、「モワーッ」とした強い香りが
たちこめている。。。
「蒸発したウイスキーは天使のもの・・・」という「天使の分け前」についての説明。。。
「入れてすぐの樽」と「何年か経過した樽」・・・全然、量がちがう!!
天使はこんなに嗜んでしまったのだろうか(汗!!)。。。
いや、樽の中のアルコールは蒸発と熟成を繰り返し、量も減る分、美味しさを増していくのだ。
このように実物を目の前にすると、よく理解できる(笑)。
実際に使われている
「樽の種類」に関する説明。。。
此方では6種類ぐらいの材質の樽を使っていて、樽の大きさによっても、味わいや香りに
微妙な差がでてくるのだそう。。。
90年代後半から2,000年ぐらいの樽を多く見かけたのはたまたまだったのだろうか。。。
ウイスキーの原酒の不足が取り沙汰されるようになって長いが、12年や18年、25年が
普通にいただけるようになるまでは、あと、どれぐらい待てば良いのだろう。。。
そんなことを思いながら、「貯蔵庫」を突っ切って外へ。。。
爽やかに澄んだ空気に包まれて大きく深呼吸すると、目の前の小さな池に気づいた!!
水の流れが涼やかな気分を盛り上げる。
「貯蔵庫」の出口は敷地内の最北にあるようで、「名水100選」に選ばれたこの地の水を
「山崎」が使用している理由などについて解説が成されている。
敷地内にある「椎尾神社」の横を通って試飲会場へと移動。。。
あとで寄ってみよう!と考えていたのに、酔っ払ってすっかり忘れてしまった(汗)。
【4.お待ちかねの試飲タイム!】
さて、ツアーを締めくくるのがお待ちかねの「試飲タイム」だ。
ツアーを出発した「ウイスキー館」の裏手(山側)に専用の会場があって、1名客→2名客→
それ以上のグループというように、グラスが用意されたお席に案内される。
この日は
「1.ホワイトオーク樽原酒」「2.ワイン樽原酒」「3.と4.山崎ノンエイジ」×2(一つは量多め)の他、スペシャルの「5.山崎12年」(嬉)の5種の試飲が楽しめるようだ。
トレイの外にある蓋付きのグラスが「山崎12年」。。。
インストラクターの方がスライドボードを使って色々と説明してくれる。
「
ウイスキーの香りの表現方法ってこんなにあるのねぇ!」とミョーに感心する。。。
だいぶ詳しくなれた。。。
さらに、それぞれの香りについてイメージがひろがるように写真を見せながら解説。。。
そして
試飲タイムへ。。。
まずは「1.のホワイトオーク樽原酒」からゴー!!
アルコール度数50度(!)もあるそう!!
「色を見る」→「グラスを軽く回す」→「香りを試してみる」→「加水する」→「口に含んでみる」
というのが、テイスティングの順序とのこと。。。
「ホワイトオーク樽原酒」(左)と「ワイン樽原酒」(右)の色を比較!!
「ワイン樽原酒」の方がフルーティーというか芳醇で甘いような感覚で好みの感じ。。。
「ホワイトオーク樽原酒」は透明感が高くてサラッとしているようで、ズシンとくる。。。
「ワイン樽原酒」は加水少なめの方が美味しかったかな(笑)。
「3.の山崎ノンエイジ」についても同じようにテイスティング。
スクリーンではその商品特徴について細かく解説してくれる。
1.と2.の原酒よりもだいぶ飲みやすい(というか、ようやく日常に戻ってきた雰囲気・笑)。
此方は加水するよりもストレートでいただく方が好きかも!!
そして量が多めの「4.のノンエイジ山崎」はロック、水割り、ハイボールと、それぞれに
好きな飲み方で楽しめる一杯!!
ここではインストラクターの方が「美味しいハイボールの造り方」をレクチャーしてくれる。
コツはグラスに氷をめいっぱい入れること!!ウイスキーを注いでよくかきまぜ、
溶けた分の氷を補充すること。キンキンに冷えたソーダ(山崎プレミアムソーダがとても
美味しかった!)を加え、マドラーでたてに1回まぜることなどがポイントらしい。
実際、その通りに作ってみて「美味しいハイボールの魅力!!」に嵌まってしまった。
もうだいぶできあがっている(爆)のだけれど、5杯目となる「山崎12年」も一口だけ
ストレートで味わった後、「ハイボール」にトライ!!
先ほどのノンエイジとはまた少し異なる香り高い芳醇な「ハイボール」を楽しんだのだった。
スクリーンでは「山崎12年」の商品特徴が解説されていた。
テイスティングの際に用意されるおつまみ類は、
ギフトショップ「IN THE BARREL」で購入できる。
【5.山崎蒸留所ツアー 感想】
これで蒸留所ツアーは終了となる。
レアな蒸留所巡りに加え、滅多に飲むことのできない原酒もテイスティングできて
美味しいハイボールの作り方も学べるこの内容で、1,000円(税込)というお値段は
かなり満足感が高いのではないだろうか。。。
いつも予約で満杯というのも、大いに納得できる蒸留所ツアーだ。
最後にアンケートを記入して終了。
黒い箱の中には「山崎ボールペン」が!!なんと!お土産までついてきた(喜)!!
ちなみに今回はWebから申し込む通常予約ではなく、「山崎倶楽部会員サイト」(無料)からの
優先申込み(抽選予約)であったことを書き添えておこう。
【6.有料試飲コーナーでさらに飲む!!】
せっかく新幹線に乗ってここまで来たのだから、有料試飲をして帰らない手はない(呆)。という訳で、有料のテイスティング・コーナーへ(2階から眺めたところ)。。。メニューはこのような感じ。一杯15mlから、「山崎」をはじめとした様々なウイスキーを楽しむことができる。ツアーに参加しなくても利用できる貴重な場所だ。「嗜む程度」にしかいただけない私ではあるのだけれど、やはり「聖地訪問記念」としてどうしても飲んでおきたかったのが、父が好きだった「山崎18年」(600円)だ。飲み比べしてみたくて「白州18年」(600円)もお願いする。
「白州18年」はストレートでいただくと、かなりスモーキーというか、「森林の味わい」!!
やはり、深みのある熟成の余韻がジワッと広がる「山崎18年」の方が好きかも!!今はもう高くなりすぎてしまって買えないのだけれど、「父の日記念!」ということで父に捧げた。。。
そうそう、せっかくなので、2階にあるギフトショップ「IN THE BARREL」へ。。。残念ながら、「山崎蒸留所シングルモルトウイスキー」は欠品中!!
それでも根性で「シングルモルトウイスキー 山崎」と「マドラー」を購入して帰った。お一人さま1本限定となるが、4,200円+税で購入できる。勿体なくてまだ飲めていないのだけれど(汗)。。。
昨年9月の「サントリー白州蒸留所」に続き、ようやく憧れの「山崎蒸留所」も
訪問することができた。が、「白州蒸留所」はツアーに参加していないので、
近々、再訪してみなければならない。
また、余市にある「ニッカ余市蒸留所」と、若い頃に仕事で訪れたことがある
「宮城峡蒸留所」もいつかまた再訪してみたい場所だ。
いやはや、日本には魅惑的な蒸留所があちこちにあって、酒飲みマインドを刺激する。
ごちそうさまでした☆
※「サントリー白州蒸留所」の訪問記事は
※「ニッカ余市蒸留所」の訪問記事は