「花筐」@吉祥寺プラザ   

第91回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画部門 第2位と監督賞を受賞したのが、
大林宣彦監督作品の「花筐」。

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大林監督のデビュー作「HOUSE/ハウス」(77年)より以前に書き上げられていたという
脚本が40年の時を経て、新たに息を吹き込まれて映画化された。
太平洋戦争勃発前夜を生きる若者たちの青春群像劇だ。

唐津に暮らす美しすぎる叔母(常磐貴子)の元に身を寄せることになった17歳の主人公・
榊山俊彦(窪塚俊介)。肺病を患う従姉妹の美那(矢作穂香)に淡い恋心を抱きながらも
その女友達と楽しく青春の日々を送る日々。。。
そして彼を取り巻く学友の鵜飼(真島真之介)と吉良(長塚圭史)、阿蘇(柄本時生)。。。
登場人物のそれぞれが個性的すぎるというかその描き方が良い意味でも悪い意味でも際だっている。
尤もそれがこの作品のテーマにつながる断片の一つでもあるのだろうけれど。。。


自分の命さえ自由にならない時代に、彼らは自分たちの未来に何を追い求めようとしたのか、
癌に冒され、余名宣告を受けながらも監督が完成させたこの作品は、
「この空の花」「野のなななのか」に続く“戦争三部作”のトリを飾るにふさわしい
重いテーマの作品でもある。


映像もストーリーも派手にすごすぎてミョーに疲れたけど、監督のいわんとしていることは
すごいジワジワと全身に染みいってきた。
全身を癌に冒されながらもこの作品に込めた想いは素晴らしすぎる。
何度も登場するバラの花=「血」のオマージュは反戦への想いの象徴に他ならない。。。



「花筐」@吉祥寺プラザ_d0352022_19172573.jpg
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by forestkoro1015 | 2018-02-03 19:40 | 映画作品 | Trackback | Comments(0)

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