横浜のイタリア。(1307初訪問)
2013年 07月 25日
先行レビュアーの皆さまがご指摘の通り、「オプレチェネッラ」で多くのファンの心を鷲づかみにし、
「カッシーナカナミッラ]」で白金や中目黒のマダムたちをも虜にした「孤高の天才」、
あの、佐藤シェフがとうとう横浜に帰ってきた。。。
プレオープンの日にすでに突撃済みという「シェフの追っかけ」]を自認するグル友たちと
早速の訪問を果たした。
佐藤シェフのお料理を最後にいただいたのは2006年秋のこと。
まだ白金にお店があった頃と記憶している。だいぶ時は経過してしまったが、
横浜に復活後は果たしてどのようなお料理を楽しませてくれるのだろう。。。
横浜駅東口から徒歩で7~8分。平沼橋にほど近い住宅街の一画にレモンイエローの
かわいいトラットリアを発見。それが「トラットリア ビコローレ ヨコハマ」だ。
天井が高くてゆったりとした造りの店内はゲストエリアと、
少し高さがあるオープンキッチン形式の厨房エリアにわかれ、
真っ赤なエスプレッソマシンと生ハムカットマシンが存在感を放っている。
「トラットリア」と銘打つ通り、どちらかというとカジュアル感を前面に押し出した
開放的なスペースが特徴的なお店だ。
ちなみに「BiCOLORE」とはイタリア語で「二色」という意味を持つらしいが、
ネーミングの由来は未確認。
「本日のおまかせコース」(6,300円)も設定されているが、この日はすべてアラカルトで
お願いすることにした。スタッフの方が相談にのってくれるので、
アドバイスを聞きながら選ぶのがオススメ。
■当日いただいたお料理
1.24ヵ月熟成パルマ産生ハムとメロン(1,680円)
2.花ズッキーニ 太刀魚のフリット アンチョビソース(1,680円)
3.タマゴ茸、ルッコラ、パンチェッタのサラダ、バルサミコソース 目玉焼き添え(1,890円)
4.バジリコ風味 トリッパと野菜の煮込み(1,260円)
5.豚足のコロッケ(値段失念・汗)
6.小鯛の丸ごとグリル(1名様1,680円、2名様より)
7.スパゲッティ アーモンド入りカボナータ トマトソース(1,680円)
8.仔羊と野菜のグリル(2,310円)
9.スイカのデザート
10.カプチーノ
・パン
■当日いただいたワイン
1.(泡)ROTARI Brut
2.(白)Meroi Sauvignon
3.(赤)Pira Langhe Nebbiolo 2010
4.(泡)Ferghettina Franciacorta Brut
5.(泡)Concerto Lambursco Reggiano 2012
当日のメンバーは「嗜む程度」の酒豪ばかりなので最初から飛ばしていく(爆)。
まずは「泡」で乾杯!!
最初に登場するのは「24ヵ月熟成パルマ産生ハムとメロン」。
そのごっついワイルドな姿にぶっ飛んでしまったのだけれど、切り込みを入れたメロンの上にスライス
された24ヵ月熟成の生ハムがヴェールのように「フワッ」とかかった定番。
メロンの果肉が透けて見えるほど薄い生ハムだが、さすがに24ヵ月熟成のおいしさに溢れている♪
「花ズッキーニ 太刀魚のフリット アンチョビソース」。
メニューには「カマスのフリット」と書かれていたが、この日は終了(涙)。が、「太刀魚」は
塩加減も絶妙のバランスで、フンワリ&カラリと揚がっている。
「花ズッキーニ」の先端部分にはお約束のとろけるチーズがーーーっ(喜)!!
「やっぱり佐藤シェフってすごいよねっ!!」と、一同はひたすらに食べ進む(爆)。。。
続いては「タマゴ茸、ルッコラ、パンチェッタのサラダ、バルサミコソース 目玉焼き添え」。
やや半熟加減の「目玉焼き」をつぶし、バルサミコやサラダと混ぜ合わせていただくのだけれど、
「クセになるおいしさ」!!少し甘みのある「タマゴ茸」のせいなのだろうか(謎)。
「バジリコ風味 トリッパと野菜の煮込み」は当日、私が最も感動したお品の一つ。
「ハチノス」をトマトソース等で煮込んだ「トリッパ」はイタリアの代表的な郷土料理の一つだが、
かつてトスカーナでクセのありすぎるトリッパを食べて以来、あまり食指が動かないお料理だったりする。
が、此方の「バジリコ風味のトリッパ」はあの、独特の香りを払拭し、サッパリとした夏向きの優しい
お味に仕上がっている(驚)。まさに「トリッパの概念を覆すおいしさ」といっても過言ではないだろう。
「豚足のコロッケ」。レンズ豆の煮込みの上にトッピングされた「コロッケ」は半分にカットすると
ゼラチン質の身と肉汁がトローリととろけ出す極旨系。柔らかい酸味のあるバルサミコソースが
レンズ豆と豚足双方のバランスの良いおいしさを引き出している。
「小鯛の丸ごとグリル」。
「小鯛」というよりも「中鯛」が2尾、お皿に盛られ、オリーブオイルがかけられている。
レモンを搾っていただく訳だが、この「小鯛」も塩加減が絶妙。焼き加減はいわずもがな(笑)。
一口ごとに「小鯛」の旨味が立ちのぼる。。。
「スパゲッティ アーモンド入りカボナータ トマトソース」。
野菜がたっぷり入った具だくさんのトマトソースでパスタが見えないぐらいだ(笑)。
「カポナータ」]というと「松の実」が入っていることが多いが、此方のは「アーモンド」が使われている。
私のお皿はちょっとソースの比率が多かったかな(笑)。
パスタに合わせて「Ferghettina Franciacorta Brut 」。再び「泡」に戻っているし(笑)。
デザートも「究極の選択」(!)。私は「スイカのデザート」](正式名称は失念・汗)。
お友だちは「桃のエスプーマ」、「カンパリ風フルーツ」、「ヨーグルトのムース レモンのソース
フレッシュマンゴー添え 」の4種類をシェア。
「スイカのデザート」]はキューブ状にしたスイカのシャーベットにお酒(香草系?)で味つけをした大人味。
真夏の夜にピッタリのシャキッとするお味が特徴。いずれのデザートも甲乙つけがたいおいしさだったが、
「桃のエスプーマ」のミルクシェイクのようなほんのりと甘いスープ(?)が印象に残った。
デザートの前に「仔羊と野菜のグリル」を追加。「もう1本いっちゃう?」ということで微発砲の
「Concerto Lambursco Reggiano 2012」をいただく(まだ飲むかーーっ・呆)。
「小鯛」同様、絶妙の塩加減、火入れ加減に加え、ソースもまたおいしい。ジュワッと肉汁がしたたる
メーメーちゃんをしっかりと完食。。。気づいたら骨までしゃぶっていた(爆)。。
4人でお腹いっぱい食べてワインを5本空けてお会計は一人13,300円。ワインをガンガン飲んだので
いささかお高くなってしまったが、そんなに飲まない方であればたぶん1万円以内で収まるのでは
ないだろうか。。。
それぞれの素材の持つ旨味をあれこれといじくり回すことなく、徹底的にシンプルを究めた調理法で
引き出すダイナミックなお料理は健在だった。。。
飾り気がなくてストレートな分、素材の旨さが光っていたように思う。
塩コショウをして焼いて、オリーブオイルをかけただけ(のように見える・笑)なのに、
何故、そんなに客の心を魅了するのか。。。それはもう持って生まれた才能以外の何物でもないだろう。。。
シャチホコばって利用する高級なお店ではないけれど、おいしいものをガッツリといただきたい!という
時にはきっと重宝するであろう一軒。横浜にまた「新たな名所」が生まれたといっても過言ではないと思う。
ごちそうさまでした☆
by forestkoro1015 | 2013-07-25 20:52 | グルメ・神奈川 | Trackback | Comments(0)