此方の村山シェフはイタリア・マントヴァ郊外にある三ツ星レストラン出身。。。
かなり不便な場所にあるにも拘わらず、イタリアのみならず各国から食通が通うお店としても有名なのだそうです。
そのシェフが帰国して開いた此方は、「和の食材」を巧みにアレンジしたお料理を楽しませてくれるお店です。
到着すると頭に桜の花びらをつけたスタッフさんが出迎えてくれました。。。
その正体は此方。訪問は3月下旬でしたが、店内中央には大きな桜が生けられていました。
この日のメニューは「シェフのスペシャリテ」(お昼なのに・汗)。。。
そのテーマは「三月 咲き誇る桜とともに 旬を味わう」という、まさに季節に合わせたスペシャリテです。
そして副題に「至福のひととき」という一言が添えられています。なんとゴージャスなコンセプトなのでしょう!!
セッティング。。。この日も
「飲む気満々」(えっ?)です。
新たに購入した(お友だち情報)というパン皿。。。かわいいですね。
乾杯は鮮やかな春色の「Nebbiolo d’Alba Spumante Rose Metodo Classico Josetta Saffirio」です。
「鹿児島より 鰹の炙りカルパッチョ 雲丹 キャビア」。。。
一皿目から素晴らしい構成です(驚)。とろけるような鰹もさることながら、雲丹とキャビアが奏でる絶妙のハーモニー。。。
イタリアンというよりも「和」を感じさせる一皿です。
合わせるのは
「Riviera Ligure di Ponente DOC Pigato Ma Rene」。リグーリア州のワインだそうです。キリッとした辛口です。美味しい!
「程よく火を入れた太刀魚 あさつき カラスミとともに」。
ややレア加減の太刀魚がほっこりとして何ともいえない美味しさを醸し出します。此方も「和」を彷彿とさせる仕上がり。。。
一口、二口といただくたびに思わず笑顔になってしまうホッとする味わいです。
合わせるのはお馴染みの
「Rabasco / Rosato Cancelli 2013」です。いやー、最強の組み合わせでしょう。。。
「「ふのり」を練り込んだタリオリーニ 毛蟹のほぐし身 涼やかに」。
此方の村山シェフのパスタは前回も大感激したのですが、今回も非常に美味しくて感動しました。お皿を「海」としたら
「毛蟹」がそこにいるかのような絶妙の味わい。。。「ふのり」のマジックもあるのでしょうか。。。
なんでも、シェフのご出身の新潟のへぎそばと手打ちパスタの合作による「ふのり」のタリオリーニとのこと。
毛蟹と雛鳥の冷製スープに蟹味噌と山わさびのおろしはイタリアの伝統的な食べ方でもあるそうです(お友だち情報)。
ワインは
「Greco di Tufo "Poggi Reali" 2011 Guido Marsella 」。カンパーニャ州のワインです。ふくよかな味わいでした。
そして遂に登場したのが、
「ラッセスペシャリテ 4種のチーズを包み込んだラビオリ」です。
「これが噂の・・・!」と思うと感無量です(笑)。というのも、最高の状態で提供するために、入店した時から常にタイミングを図り、
ベストの状態でサーブされるという、まさに「とっておきのスペシャリテ」でもあるのです。
ゲストも真摯に向き合うことが必要とされます。4種のチーズは季節によって内容が変わっていくそうで、足繁く通うお友だちも
二回として同じラビオリに出合ったことはないのだそうです(驚)。いやーー、すごすぎですね。
そんなラビオリは口の中で柔らかくとろけていきます。「頬をそよぐ優しい春風のような食感」と申しましょうか。。。
もう一つ食べたい。。。と思う訳ですが、3つ目を食べる頃にはきっとチーズがかたまってしまうのかもしれないですね。
いやーー、実に素晴らしいスペシャリテでありました。。。
スペシャリテに合わせるのは
「Bruno Paillard Brut Premier Cuvee NV」。「泡」によく合うスペシャリテです。
「鹿児島より 鯛のソテー レモンとローズマリーの香り」。
ホコホコの鯛はサッパリとした柑橘系のソースといただくとフレッシュ感が増しますね。スペシャリテの余韻に浸りながら
柔らかな酸味をじっくりと味わいます。
今回の天然鯛はダルペスカトーレで出していた一品と同じ様に作ったとのことです(シェフ談)。
「Chateauneuf du Pape Blanc Cuvee de Boisrenard」。此方、素晴らしく美味しいワインでした。
濃厚かつ爽やかで華やかな余韻を楽しませてくれます。いやー、お料理とのバランスもバッチリ!!
「フランスより舞い降りた 鳩のロースト 肉のジュのソース」。
かなり濃厚な感じのソースがお肉にからんで、これまたあまり体験したことのない独特の味の世界へと誘ってくれます。
さすがに「はるかフランスから舞い降りた」だけのことはある鳩さんです。コッテリとした濃厚な味わい。。。
鳩さんに合わせるのは
「Chateau Pipeau AOC Saint-Emilion Grand Cru 2010」。
この日、初めての赤はビロードのようにしなやかな味わいのフルボディ。。。いやー、美味しすぎでしょう。感動しました。。。
「「季節を包み込む」薄く焼き上げたクレスペッレ 柑橘とハーブのソース」。クレスペッレって何だろうと思ったら、甘くないクレープのことなのだそうです。限りなく薄い生地で焼き上げられた此方は
柔らかくてとけてしまいそうなクレープです。中に包まれている柑橘とハーブがまた繊細な感じで美味。
素晴らしかったこの日の〆にふさわしい感じのドルチェでした。
「シェフ村山がイタリア修行時代のマンマから受け継いだ味を「ラッセ」=「板」に乗せて」。どこまでも繊細な感じのプチフールが「これでもかー!」という感じでラインナップしていました。
実はお腹いっぱいで包んでいただいてテイクアウトしたのですが、どれも「!」という感じの美味しさでした。
イタリアの小菓子は時として甘すぎたりすることもあるのですが、此方はそんなこともなく・・・。
最後は
カプチーノで〆。。。今回も大変美味しく素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
シェフのお話によると、この日は暖かい物と冷たい物を交互に出して味雷を開かせ、味覚がはっきりするようにしたとのこと。。。
言われてみると「なるほど!」と思うのですが、素人にはそこまでの自覚は難しかったりするのですが、
最初から最後まで美味しくいただかせていただきました。やっぱりすごいかも!!
この日も相変わらず飲んだくれてしまったのですが、スペシャリテのコースはたしか5,000円だったかと記憶。。。
抜群のCPですよね。しかも合わせるワインもすごすぎるし。。。
今回は久しぶりの訪問となってしまいましたが、また是非伺ってみたいお店の一つです。
ごちそうさまでした☆